令和7年までに認定を受けた医療法人数

 最新の厚生労働省の資料では、これまで認定を受けた医療法人数は、昨年末までで1,248法人とのことです。

 数年前まで認定を受けた医療法人は「病院6割クリニック4割」と言われていましたが、最新では半々くらいにクリニックの件数が増えています。

(厚生労働省医政局医療経営改革課「持分の定めのない医療法人への 移行計画認定制度(認定医療法人制度)の概要と留意点」より)

 財務状況が健全な持分あり医療法人は、親族内承継において下記のような問題点が生じることとなりますが、認定医療法人制度を利用して持分なし医療法人へ移行することにより、これらの問題を解決することができます。

  1. 出資持分の評価額が高額になり、相続税が高額になる。出資持分の換金が難しいため後継者や相続人が持ち出しになってしまう。
  2. 先代経営者や後継者が法人の経営を良くして利益を上げれば上げるほど先代が保有する出資持分の評価額が高くなり、後継者の相続税の納税額が高額になっていく。
  3. 出資持分の払戻請求をすることにより、法人の資金繰りの悪化、払戻を受けた出資者に所得税と相続税の二重の課税、出資者間や経営者との争いに発展する可能性がある。

ただ、令和8年3月末時点で、持分あり医療法人は35,104法人(全医療法人59,893法人のうち、約6割)となっています。

(厚生労働省医政局医療経営改革課「持分の定めのない医療法人への 移行計画認定制度(認定医療法人制度)の概要と留意点」より)

 持分あり医療法人の約8割を占めるといわれている一人医療法人(クリニックの医療法人)の理事長や後継者大半にまだまだこの制度が知られていないと思われるのが実感です。
制度を知らずに何億円もの相続税を支払ったあとにこの制度を知って、顧問税理士や相続税の申告を依頼した税理士とトラブルになるようなことがないよう、(実際に利用するかどうかは別として)制度の周知と正しい理解が広がることが望まれます。

© 2026 藤澤文太税理士事務所