【税制改正が可決成立】医療法人の事業承継に関連する税制改正

令和8年度税制改正法案が可決成立

令和8年度の税制改正関連法案が令和8年3月31日に参議院本会議で可決成立しました。

別段の定めがあるものを除き、令和8年4月1日が施行日となります。

医療法人の事業承継に関連する税制改正

1.認定医療法人制度の適用期限を3年間延長

この制度を利用することにより、出資持分の相続税負担や払戻請求による経営リスクを回避することができるため、持分あり医療法人の親族内承継の際には1度は検討すべき制度といえます。

 この認定医療法人制度についての租税特別措置法の適用期限が令和11年12月31日まで3年延長されることとなりました。

 同制度についての医療法部分(良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律(平成18年法律第84号)附則10条の3第5項)についてはすでに令和11年12月31日まで3年間延長する改正がされていたため、医療法と税法の両方での期限延長の改正が整った形となります。

※認定医療法人制度は「持分なし医療法人への移行計画を厚生労働大臣が認定する」ことを規定する医療法部分と、「持分なし医療法人への移行時の医療法人へのみなし贈与税の非課税や出資者が死亡した後に認定を受けた場合の相続税の納税猶予・税額控除等」を規定する税法(租税特別措置法)部分の2つの法律から成り立っている制度です。

2.極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の適用拡大

M&Aにおいて譲渡対価が多額になる場合、売り手の税負担を軽減するために譲渡スキームとして役員退職金での清算の方法ではなく出資持分譲渡による譲渡対価回収の方法を選択することがあります。しかしながら今回の税制改正により、逆に出資持分譲渡の方法を選択した方が税負担が増えるケースが出てきます(正確に言うと、その現象が起こるラインが大幅に引き下げられることとなるため、該当することとなる売り手が増加することとなります。)

この改正内容は令和9年分以降の所得税について適用されます。

▼参照:弊所ホームページ「【令和8年度税制改正】M&Aのスキーム選択に大きな影響を及ぼす税制改正とは」
https://fujisawa-taxaccount.com/news/post260105/

3.納税猶予制度

医療法人に併設するいわゆるMS法人(メディカル・サービス法人)であっても要件を満たしていれば法人版事業承継税制の適用を受けて、MS法人の株式に係る納税の猶予を受けることができます。

事業承継税制について今回の税制改正により下記のような改正が行われています。

なお、上記①の制度そのものについては令和9年末まで、上記②の制度そのものについては令和10年末までが期限であるところ、令和8年度税制改正大綱において上記①②の制度の適用期限到来後のあり方について令和9年度税制改正において結論を得るとされています。

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